昨今の受験事

　「定員割れ私大は今春は29.1%にのぼる・・・・」(読売新聞2004年8月3日)
今春の入試で、入学者が入学定員に満たなかった私立大は29.1％にのぼった。
学校数では1989年度以来最多の155校となったのである。短大の方ではさらにこ
の定員割れは深刻で、
その定員割れは41％にのぼっている。

　また「大学全員入学、いわゆる全入は'07年になるという中教審試算！」「少
子化の影響で、大学、短大の志願者が
2007年度に約69万9千人まで減り、全大学、短大の定員とほぼ同じになるとの試
算を報告・・・えり好みしなければ数字上は
3年後に『大学全入時代』が到来する。これまでは'09年に全入時代を迎えるとの
予想だったが2年前倒しに軌道修正」(共同通信2004年7月23日)
これらの新聞記事はまさに受験生、そしてご父母の皆さんにとっては有り難く、
ビッグなニュースである。

　しかしながら反面では大学全入突入の意味は、「単に大学卒！」ではその評価
がおこなわれず、
大学でどのような学問、技術、専門性を習得したかを問われることになる。単に
早稲田大卒、慶応大卒では通用しない時代に
突入してくるということである。
ゆえに、近年法科大学院大学が発足したり、近い将来会計に関する大学院大学の
設立が予定されているのである。

　このような時代的背景の中にあっても、資格専門学部、生命に関わるライフサ
イエンス学部としての医学部などの人気は高まるばかりである。
医学部志願者数は一向に減少する事はなく、さらに増加の傾向さえ示しているの
である。

　主な要因としては、女子受験生の大幅増加、開業医子弟以外の受験生の大幅増
加、学卒、社会人受験生の増加などの要因も加わって、
医学部受験の難関化はさらに高まってきている。
また私立医科大受験でみると、国立医科大受験生の併願も増えてきている。当然
に難関化に拍車をかけているゆえんである。